高血圧外来

大阪市立大学付属病院(大阪市阿倍野区)で行っていた高血圧外来と同じ、特殊採血検査・高血圧心臓検査(エコー)、24時間心電図(ホルター心電図)、24時間血圧測定などを行っております。 

当院では、高血圧だけでも医学的な効果(エビデンス)の認められている40種類以上の薬をご用意させていただいております。患者様お1人お1人の血圧の日内変化や特殊採血結果既往歴などを判断し、最適な薬の処方を行っていきます。尚、薬のアレルギーなどで錠剤がのめない方に、漢方薬など東洋医学」での高血圧治療も行っております。

当院では、さまざまな高血圧に関する治療を行っています。次のような方が通院されています。

①健康診断などで初めて高血圧と診断された方

②しばらく薬を飲んでいたが止めてしまって時間が経っているが血圧が高く心配な方

③遺伝的に高血圧の家計の方

④血圧の薬を飲んでも下がらない方

⑤20代30代なのに血圧が高いといわれた方

⑥血圧の変動があり安定しない方

⑦血圧の薬が多く心配な方

⑧血圧が下がりすぎて心配な方

⑨脳卒中(脳出血・脳梗塞・くも膜下出血)や心筋梗塞・狭心症などを起こした方

身内の方が高血圧や心筋梗塞・脳梗塞などで心配な方

⑩引越しで血圧専門の病院が見つからない方

⑪コレステロールや中性脂肪、血糖値、尿酸値が高いといわれた方

⑫スポーツジムなどで血圧を測ったら高かった人

⑬妊娠中に血圧が上がってきた方など

毎年5月17日は、高血圧の日です。

高血圧関連のメディア出演一覧

news株式会社ケイ・オプティコムから上本町わたなべクリニック渡邊章範院長が 『仮面高血圧』について取材を受けました。平成27年12月10日(木) からeoネットのホームページと健康のサイトで掲載されています。

news平成27年10月発行 のダイキン工業情報誌(No.153号)から上本町わたなべクリニック渡邊章範院長が取材を受け 「血圧」について解説しました。⇒血圧についてはこちらから高血圧

news平成24716日(月)読売テレビ「情報ライブミヤネ屋」(13時55分~14時54分/全国放送)渡邊章範院長が取材を受け血圧が原因の「

脳出血」について解説しました。

news平成2474日(水)読売テレビ「情報ライブミヤネ屋」(13時55分~14時54分/全国放送)の生放送に渡邊章範院長が出演し、血圧が原因の一つである「脳梗塞」について解説しました。

news平成24年5月23日(水)大阪日日新聞に当院の高血圧外来・総合診療科外来・禁煙外来などが紹介されました。

news平成23年5月23日~5月29日「eo光チャンネル」の「知れば知るホド!#47」 で、上本町わたなべクリニックの渡邊章範院長が、「目指せ!減塩生活」にて、高血圧・塩分について解説しました。司会のあのねのねの原田伸朗さんの一日の塩分量 の計算も行いました。

news平成23年4月21日発行小学館発行【週刊誌女性セブン】にて、当院の 院長が高血圧について、解説しました。

news平成23年医療系雑誌PCPにて、当院の高血圧外来が取り上げられました。

news平成20年11月9日(日)PM16:55~59ラジオ大阪(1314Hz)にて上本町わたなべクリニック院長が出演しに高血圧専門外来についての解説を行いまいました。

JSH2014 高血圧治療ガイドライン

2014年には、5年ぶりに高血圧ガイドライン(JSH2014年)が制定されす。 当院では、新ガイドラインに沿った治療を開始します。

成人における血圧値の分類

分類

収縮期血圧

拡張期血圧





至適血圧

< 120

かつ

< 80

正常血圧

120-129

かつ/または

80-84

正常高値血圧

130-139

かつ/または

85-89



I 度高血圧

140-159

かつ/または

90-99

II 度高血圧

160-179

かつ/または

100-109

III 度高血圧

≧180

かつ/または

≧ 110

(孤立性)収縮期高血圧

≧140

かつ

< 90

 

 

高血圧治療ガイドライン2014 10のポイント

1. 診察室血圧より家庭血圧を優先 家庭血圧は1機会2回測定の平均で

JSH2014では、JSH2009に引き続き、家庭血圧と自由行動下血圧の有用性が強調されています。とくに家庭血圧については、原則として1機会に2回測定を行い、その平均値を用いるという指針が明記されました。また、診察室血圧と家庭血圧の差がある場合は、より臨床的価値の高い家庭血圧による診断を優先するとするなど、家庭血圧の臨床応用性と診断能力をより高く評価しているという点で欧米のガイドラインとは異なります。

2. 降圧目標は診察室血圧で140/90mmHg未満(合併症あり・後期高齢者を除く)

JSH2014の血圧分類では、診察室血圧で140/90mmHg以上を高血圧、140/90mmHg未満を正常域血圧と定義しました。正常域血圧はさらに至適血圧、正常血圧、正常高値血圧の3つに分類されます。若年者・中年者でも合併症のない人の降圧目標は、診察室血圧で140/90mmHg未満、家庭血圧で135/85mmHg未満とされました。

3. 降圧薬の心血管イベント抑制効果は,降圧度に規定される

JSH2014では、JSH2009に引き続き『降圧薬の心血管病抑制効果の大部分は、 その種類よりも降圧度によって規定される』という大原則があらためて強調されています。したがって、個々の患者に対して、合併する種々の病態を考慮しながら、降圧効果の最も期待される降圧薬を選択し、降圧目標の達成を絶えず心がけることが推奨されました。

4. 第一選択薬はCa拮抗薬,ARB,ACE阻害薬,利尿薬

JSH2014では、主要降圧薬としてCa拮抗薬、ARB、ACE阻害薬、利尿薬、β遮断薬の5剤があげられていますが、積極的適応のない高血圧患者に対する「第一選択薬」としては、β遮断薬を除く4剤が推奨されました。β遮断薬は、積極的適応となる心不全、頻脈、狭心症、心筋梗塞後の患者で推奨される薬剤と位置付けられています。

5. 降圧目標達成にむけ併用療法の積極的な導入を

JSH2014ではJSH2009に引き続き、単剤で十分な降圧効果が得られない場合には増量または併用投与を行い、病態によっては投与初期から少量の2剤併用も可能とするなど、適切な併用療法による降圧目標の達成を促す内容となっています。また、処方を単純化できる配合剤の使用によって、アドヒアランスが改善し、よりよい血圧コントロールにつながることが期待されます。

6. 脳血管障害慢性期のなかでもラクナ梗塞,抗血栓薬服用中,脳出血およびくも膜下出血の患者にはより積極的な降圧を

脳血管障害患者では、病期と臨床病型に応じて降圧治療対象や降圧目標、推奨される薬剤が異なります。慢性期では、病型を問わず140/90mmHg未満を目指した治療が推奨されますが、ラクナ梗塞、抗血栓薬服用中、脳出血およびくも膜下出血の患者では、可能であれば 130/80mmHg未満を目指すとされています。超急性期~急性期には積極的な降圧治療は行わないのが原則です。

7. 冠動脈疾患のなかでも心血管イベントリスクの高い患者にはより積極的な降圧を

JSH2014では、心疾患合併高血圧患者に対し十分な降圧を行うことの重要性が示されています。冠動脈疾患における降圧目標は原則として140/90mmHg未満ですが、心筋梗塞後の患者や抗血栓薬服用中の患者、危険因子が集積し心血管病のリスクが高い患者では、可能であればさらに低い130/80mmHg未満を目指すべきとされています。心不全については、病態(収縮機能不全/拡張機能不全)に応じた治療が推奨されています。

8. CKD患者の治療のポイントは降圧目標達成と尿蛋白減少・正常化

慢性腎臓病(CKD)合併高血圧患者の降圧療法における重要なポイントは、(1)降圧目標の達成と、(2)尿蛋白(尿アルブミン)の減少・正常化です。したがって、臓器保護作用の期待されるレニン・アンジオテンシン(RA)系阻害薬を中心とした積極的な治療が望まれます。JSH2014では、蛋白尿の有無により異なる降圧目標値を新たに設け、「無」では140/90mmHg未満、「有」では130/80mmHg未満への降圧を推奨しています。

9. 糖尿病患者の降圧目標は130/80mmHg未満

JSH2014ではJSH2009に引き続き、糖尿病合併高血圧の降圧目標は130/80mmHg未満とされ、血糖管理とともに血圧の厳格な管理が重要であることが強調されています。治療の際には、まず生活習慣の修正とともに降圧薬治療を開始することが原則で、第一選択薬としてはレニン・アンジオテンシン(RA)系阻害薬が推奨されています。

10. 後期高齢者高血圧では慎重かつ緩徐に150/90mmHg未満へ

JSH2014における高齢者の降圧目標は、65~74歳では140/90mmHg未満、75歳以上では150/90mmHg未満(忍容性があれば積極的に140/90mmHg未満)とされました。JSH2009に引き続き、予後改善のために積極的な降圧が重要とされていますが、無症候性の合併症が多い、生理機能の個人差が大きいなど高齢者に特有の状況にも留意しながら、個々の状態や合併症に最も適した降圧治療を行う必要があります。

JSH2009 高血圧治療ガイドライン

2009年には、5年ぶりに高血圧ガイドライン(JSH2009年)が制定されす。 当院では、新ガイドラインに沿った治療を開始します。

主な改定ポイントは、

①「血圧の評価とリスクの層別化」

 (1)血圧値により、至適血圧、正常血圧、正常高値血圧、I度高血圧、II度高血圧、III度高血圧、(孤立性)収縮期高血圧に分類する。

(2)血圧値のほかに、血圧以外の危険因子、高血圧性臓器障害、心血管病の有無により高血圧患者を低リスク、中等リスク、高リスクの3群に層別化する。

(3)糖尿病、慢性腎臓病の存在がリスクを高める。

(4)メタボリックシンドロームに注意する(正常高血圧でも)。

②「初診時の高血圧管理計画」

 (1)高血圧患者(血圧140/90mmHg以上)を治療の対象にして、糖尿病・慢性腎臓病・心筋梗塞後患者では130/80mmHg以上が治療の対象である。

(2)若年者・中年者では130/85mmHg未満、高齢者では140/90mmHg未満を降圧目標とする。

(3)糖尿病・CKD・心筋梗塞後患者では、降圧目標は130/80mmHg未満とし、脳血管障害患者では140/90mmHg未満とする。

③「降圧療法の進め方

1段階は、生活習慣(*1)の修正で、第1段階は、降圧薬治療(*2)である。

*1生活習慣の修正・・・食塩摂取の制限、減量、運動療法、アルコール摂取の制限、果物や野菜の摂取の促進、飽和脂肪酸や総脂肪量摂取の制限、禁煙


*2降圧薬治療・・・

(1)開始時期は、血圧レベル、危険因子の有無、臓器障害の有無、心血管病の有無から決定する。

(2)降圧薬の使用上の原則は、11回投与の薬物で低用量から開始する。

(3)増量時には12回の投与法も考慮する。

(4)副作用の発現を抑え、降圧効果を増強するためには適切な降圧薬の組み合わせ(併用療法)がよく、II度以上の高血圧では初期から併用療法を考慮する。


④「薬物療法の進め方」

薬物療法では、α遮断薬が第1選択薬から外れた。また、薬物の選択は、主治医が主体的に決めることが重要である。

 

担当医師:渡邊章範院長

院長 渡邊章範(たかのり)略歴 平成10年3月大阪市立大学医学部卒業。平成15年3月大阪大学大学院卒業(医学博士)。文部科学省特別研究員(PD)、大阪市立大学総合診療科後期臨床 研究医(シニアレジデント)を経て平成18年5月17日上本町わたなべクリニック開業。現在に至る。総合診療医として、テレビ・新聞出演も豊富。遺伝子・高血圧分野の英文論文多数。 中小企業から大手企業までさまざまな会社の産業医としても活躍している。翻訳本としてマシューズ生化学要論(東京化学同人)。 平成25年11月病気の9割はこれで治る!血管と自律神経(主婦と生活社)執筆。平成27年6月痛みやモヤモヤは 「気象病」が原因だった(青春出版社)執筆。

診療:保険診療